プリンス録音術「読んでいる間、ずっとプリンスが目の前にいるような気がした」

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プリンス録音術

プリンスのレコーディング方法について、これまでインタビュー記事などで知ることはできた。

デビュー以前からワーナー時代までのレコーディングの様子を一冊の本のボリュームで読むことができたのは初めてだ。

プリンス録音術「読んでいる間、ずっとプリンスが目の前にいるような気がした」

本を読み進めると、プリンスと実際に一緒に時を過ごした人たちが彼がどんな風に音楽と向き合っていたのか、レコーディングをしていたのかが頭の中に浮かんでくる。

この本を読んでいる間、ずっとプリンスが目の前でレコーディングしているような感覚がした。

バンバンドラムを鳴らしてブンブンベースを弾いて、軽快にキーボードを弾いて、ギュィーンギャッギャッギャチャラララーとギターを弾いて、美しい声で歌い、ギャァァアと奇声をあげ、そしてミキサーの前でフェーダーをいじりながらその音を楽しむプリンス。

この本にはレコーディングの専門用語がたくさん出てくるので、細かいことは音楽の専門家でないとわからないかもしれない。それでもファンだったら貪るように読んでしまうだろう。

パープルレイン、アンダー・ザ・チェリームーン、バットマンなどは映画について触れられているのに、グラフィティー・ブリッジは映画については一切触れられていないのはなぜだろうか?!いい作品なのになぁ。

プリンスはほとんどの楽器を一人で演奏して、おそらくミスすることなく一発でOKテイクを決めていったんだと思う。

普通は何度も何度もやり直したりするものだが、プリンスの場合、新しい曲が頭の中に完全に入っていて、それを演奏してみるだけだったようだ。

これは驚異的である。

新曲のドラムトラックを4曲分ノンストップでレコーディングしたっていう逸話も本当に神業としか思えない。

プリンスはレコーディング中、ハチミツがたっぷり入った紅茶をよく飲んでいたそうだ。眠くなるのが嫌で食事は取らなかたそうだ。

プリンスはいつご飯を食べていつ寝ていたんだ?!移動中だけか?

いつのまに女性と過ごしていたんだ?!っていう疑問が消えない。

プリンスは人の10倍以上仕事をしていたんだと思う。本当に信じられない。

そして一番信じられないことは、プリンスがもういないってことだ。

それでもこの本はプリンスが生き生きとレコーディングに明け暮れていた生きたプリンスを感じることができるとても貴重な本だ。

この本を読んでいる間、すっと目の前にプリンスがいるような気がして、僕はずっと幸福だった。

プリンスのデビューアルバムから順番に再生していって、そのサウンドに改めて感服した!なんて素晴らしいんだ!!

著:ジェイク・ブラウン, 翻訳:押野素子
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